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Collospermum sp/ニュージーランド

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Collospermum sp

アスプレも勿論いいのですけれど、やはりコロスペルマムの根に着生していたという点もまたポイントが高かったのです。
見てください、この植物の、格好、よさ!
…デカいから栽培できそうにないねって言われそう。

そりゃこの大きさの株になったら持て余すことになるだろうけれど、この大きさになるまで一体何年愛培しなければならないのでしょう。
彼は着生こそしていますがリュウゼツラン科、アガぺの系譜なのですから。



ルックス的にアナナスの仲間を連想する事は不回避でしょうし、ぶっちゃけますと、私も最初フィジーで見た時はアナナスの仲間かと思いました。続いてアダンの仲間かと思いました。しかしどちらとも違ってリュウゼツラン科で着生植物…大変面白いのは言うまでもありませんが、アナナスほどにカラフルで美麗ではないのでインパクトに欠ける感はありますね。

似た姿で、水を貯めたり、銀葉になったり、あまりにも芸術的な色彩となったり、どっこい花も負けず美しかったり、多種多様な形状をしていて、カエルが卵を産んでみたり、
楽しみ方がこれだけ豊富なアナナス系と同じ目線で見られたら流石に勝てないそうにない…! けれど…
ブラキカウロスのデカい奴じゃね? みたいな形状でしかないとしても…

こいつはこいつで面白い、そう思うのです。


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ちなみに最初の写真二枚、こんな感じです。海だー!
海沿いです。ガチ海です。寒いデス。海水冷たい。
一番最初に行った公園近くの海沿い。海に向けてせり出した樹に、多くのコロスペルマムが着生していたのです。

ちなみにコロスペルマムと言えば、フィジーの雲霧林でたくさん見ておりますので…
それがたくさん生えているという事は、海沿いでも余裕で育つ強健種なのか、それともこの海沿いが既にフィジー雲霧林に匹敵する環境なのか、いずれかになりますね…想像すると寒気がするほどの二者択一です。しかし、冷涼な気候であり、地形的に雨も多いだろうこと、周辺の森の中には高い気が多くかつ、ヘゴなどシダ類も非常に多いことも考えると、…こいつが育つには十分な環境があるのだと言えそうです…海抜ゼロメートルの低地、すでに雲霧林的環境なり。怪物かニュージー。

ところで今更になって思うのですが、この海岸沿いのコロスペルマムは高い所に生えていたのでじっくり観察しておりません。
実はこの先に別の場所で見るコロスペルマムとは別物なのかもしれませんね。


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細葉のコロスペルマム。森林性で標高数百メートルくらいの湿った森の中で見かけました。
コケシノブの仲間が根元を覆っていることも少なくなく、大変眼福であります。
しかしこの辺は保護区。見るだけ。眺めるだけです。
それにしてもいいなぁ…

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地面に落ちていた幅広い方のコロスペルマム。
フィジーで見た株によく似ていますが、フィジーのに比べると、
①肉厚で堅い
②葉縁の毛がない
等の微妙な差があります。やっぱり別種っぽいデス。
フペルジアにミクロソラム、場合によってはキドニーと混生する素晴らしい植物…

標高は数百メートル。湿った森の中ですが高い高い木の上でよく見られます。
運転していて頭上に多く見られるのはこのタイプですね。高すぎてデジカメでは上手く撮影できません。

折れて落下した枝に大量についていたことで運よく観察する事が出来ましたが、そうでなければまず近づく事も出来ない天空の民ですね…




コロスペルマムは、タンクブロメリアの様に水を貯める構造にこそなっていないものの、葉は水を受け株もとに伝い落ちていき、株元に堆積した落ち葉や、樹にしっかりと活着してふさふさになった根を濡らします。

つるつるで他に何も生えていないヤシの幹などでも平気で着生し、その独特な構造によって、水を常に保つふかふかの「用土」を樹上に成立させますので、つるつるの樹肌では活着しようもない植物もその根の周りだけ集まってきます。まさに楽園。或いはパイオニアプランツと言うか、荒れ地に最初に洗われ土壌を築くコケ植物のような有様ではありませんか。かなり好き。

他の植物が生きるための理想的な環境を、根の周りに構築するのだと思います。
こいつの根の周りにキドニーがあるからと言って、周囲を見回してもどこにも他にキドニーは見られなかったりもします。他ではだめだけど、こいつの根元では、育ちうるという事か。

キドニーが暑さに弱いのではないかと仮説を立てている以上、こんな大きくなる植物の根元に植えこみつつ冷やすのは現実的ではありませんが、
もしも、
コロスペルマムの大株にキドニーがもさもさ飛び出ているような風景を、温室内で再現できたら、それはもう…理想以外の何物でもありませんですね…

やりてーなー実現してーなー! 無理! 流石に無理やってー! 流石に関西は暑すぎです!
咲くやこの花館の冷房温室なら余裕なんじゃろうか…あの水気の多い場所とか行けそう。地植えで。
あのクラスの設備がいるとすると無理だわ…

…おかしい。コロスペルマムの話なのに何故かキドニーに寄っていく…
魂が引き寄せられるんです、これは、避けえない…だってキドニーって魅力的だから…っ!
by green-2-gleaner | 2016-09-01 23:08


あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。


by ゆう

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