Trichomanes pinnatum/南米

Trichomanes pinnatum
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ご存じ南米のトリコマネス。シャーマンシダとして有名なコケシノブ科のシダ。
何気に新芽が赤くなるコケシノブって珍しいですね?

LAさんが南米よりコケシノブ科のシダを持ち帰られているようなので栽培方法を含めておさらいしていきたいと思います。
最新の栽培所見ですので前回前々回と矛盾する点もあるかと思いますがご容赦いただけますと幸いです。意見が変わったのではなく進歩したと思ってほしぃ。

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うちの栽培環境をまず列挙してみます。

ケース…90㎝水槽密閉、腰水
照明…90㎝水槽用蛍光灯二灯、八時間ぐらい?
温度…室温は年間15℃~30℃ぐらい
植え付け…密な泥系用土もしくはミズゴケ(※特別)
植え替え…一年もしくは二年に一度


実際現地を見た事はないのでわかりませんが(見に行きたい!!!!)、どうやら泥地にちらほらと独立株が見られるようで、常にとてもじめじめしている様子。おまけに時期によると増水し、数メートル下の水底に沈んでしまうようで、その自生地の特殊さはそのほかのありとあらゆるコケシノブと一線を駕すものです。南米のコケシノブは異端ばっかりやでぇ…

水中シダと銘打たれて齎されましたが、一年間のうちに必ず水没する期間を持つという事で、これは他の国の「増水したら沈む」なんて環境の比ではなく水中適応性がないと生存する事が出来ない過酷な環境ですから、水中での栽培を試みる人が多く居るのもうなずけます。期待する気持ちはわかる。可能性あるかも、って思うね。
しかしどうも成功したという話は聞きません。水中で葉が展開するぐらいなら当然あるでしょうが、美しく大きな葉を展開し安定して生育し続けるなんて話はついぞ聞きません。「水中で真っ黒になってダメかと思ったけど水上にあげたら綺麗に育った」と言う話は良く聞きます。正直、水上の方が圧倒的に簡単で、水中で綺麗に栽培するのは難しいのだと思っています。


この植物の美しさに惹かれた方は、ですのでまずは水上栽培をお勧めしたいと思います。
幸いにして、増殖は簡単なので慣れれば増やすことも可能ですので、増やしてから、このコケシノブの本来の生育周期、成長速度や葉の展開速度を把握してから万全の姿勢で水中栽培に挑んでみるといいと思います。その方が成功確率は上がるでしょうし、ダメだったときにすぐに水上に戻すこともできるでしょう…


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シュートの先端を挿して得た小苗。これで一年以上の時間が経ってます。

基本的にはCephalomanesやAbrodictuymと同様です。ソテツホラゴケやオニホラゴケの仲間。単茎で幹立ちするタイプを参考にすればよいと思います。
南米の地生Trichomanesは大体その辺りを参考にすると間違いがないと思いますよ。
しかしそれだけでは上手く育たないので以下の点を意識すると良いと思います。

・どうも生育周期がある。
現地の雨期、乾季に相当するものか、生育がぴたりと止まる時期があります。
うちの場合冬から春にかけては生育期、夏から秋にかけては生育が止まる時期となっています。
生育が止まっている間は葉がボロボロになる事も多く、とても心配になりますが、そのままで結構です。生育期になれば美しい葉が展開します。展開し葉が完成すれば古葉も切り落として大丈夫ですし、古葉が新しい芽の邪魔になるようでしたら、あらかじめ切り落としておいてもOKです。

・かなりの水好きである。
ソテツホラゴケやオニホラゴケと比べて圧倒的に水が好きです。
用土植えの場合は深い腰水にて。鉢の半分以上でも平気です。べちゃべちゃで大丈夫なので用土の粒も細かめでOK
ミズゴケ植えでも、本来NGなミズゴケに水が触れるぐらいの腰水でもOK(本来はそんなことしませんよ。したとしても、ミズゴケに絶対触れない様に鉢底石の半分ぐらいの高さまで。ミズゴケが急速に傷みますからね)。

・植え替え好きである。
一年に一度ぐらい植え替えをしてあげましょう。
深い腰水にするため、用土が痛みやすいです。ミズゴケ腰水にしている場合などは特にミズゴケが腐ってしまうので新しくしてあげなくてはいけません。
驚くべきことに、触りたくなくなるくらい用土やミズゴケが痛み切っている状態でも割と良く動きますのでついつい放置しがちになります。しかし生育速度が変わりますので油断せずに植え替え推奨です。
時期的には目覚める直前。冬の間ぐらいに私は植え替えしています。
良い用土を使えば用土の寿命は長持ちします。二年ぐらい植え替えせずに平気にもなるでしょう。しかし悪い安い用土ですとあっという間に傷み、一年を待たずにボロボロになるかもしれません。そう言ったものは使わないのが無難です。


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新芽の先端がそのまま伸びてきたらラッキー。触れないように大事にしましょう。写真はまだ短いですが非常に長く伸びます。
この長く長く伸びたシュートの先端や、時には道中に小苗が出来ます。さり気無く自然にその進行方向にミズゴケを置くなどして、触れさせましょう。そのまま栽培を続けていれば、一本のシュートから上手くすれば二株位得る事が出来ます。
この時、あまり動かすと芽がイジケてチャンスを逃すことにもつながりますので慎重に。ミズゴケに誘引していることを忘れて株を持ち上げて…とかすると悲しいことになります。ご注意を。

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シュートから得た二株。左は道中、右は生長点の先端部。原則通り先端部分の生育は著しい。

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一年ぐらいでこんな風になる…かも。


現地では5~10月は乾季で、11~4月は雨期との事。単純に考えるとこちらでは丁度この雨期の間に生育し、乾季はじっと耐えているようなサイクルですが、果たして…
水中では黒く葉が痛んでしまうという話が多いのですが、それはいつの時期の話でしょう。11~4月の間なら上手くいくとか、そういうことはないですかね。その場合結局5~10月には傷んでしまい通年水槽栽培するには問題があるという事になりますが…
想像通りですと生育期が殆ど水没していることになるので少し興味深くはあります。私はやりませんが…
水底に光が届くほど透明度の高い水とは思えないのですが、それでも水没後も水中で生育し続けるのでしょうか…謎だ…
でも肥料好きで植え替え好きは明らかに水没による土壌の供給が理由にあると思いますね。



このように簡単に増やすことのできる単茎系コケシノブはとても珍しいですので積極的に増やしていきたいですね。
一年に数株程度ですが、栽培もそう難しいものではありませんし、十分可能と思います。
遠く遠く遥か南米の地からやってきてくれたシダです。大事にしたいですね。
by green-2-gleaner | 2016-03-27 23:23


あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。


by ゆう

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