ニューカレドニア採取 Polyphlebium vieillardii
これまた非常に美しいコケシノブ科。
やっと属名が判明しました。
ニューカレドニア固有種です。
こちらは産地が遠くなり、北部州パニエ山系の渓流沿い。
ある程度奥地に入れば非常に多産で、ヘゴの幹を見ればかなりの確率で確認できます。
タオの滝などでも観察できますね。
ただしとんでもなく採取が難しい。
先の薄色の2種は案外根がふとく掘り起こすのも楽だったのですが、こちらはまるでHymenophyllumのように針金状の根茎で非常に折れやすく、しかも生きたヘゴの根茎に深くもぐりこんでいるのでまず無事に採取できません。折れます。
偶然にも腐り果てたヘゴの幹に無事に着生していた株を抉り出して持ち帰ることに成功していますが、そんな幸運は殆どありません。
撮影:パニエ山系の森林内:標高100m付近
このようなヘゴに着生しています。
ただいま増殖中です。
追記:
一部だけ、活着。かなり難しいです。
追記:
2012年3月25日の追記です。
ところで、経過を記録するための前回の追記写真に日付を書き忘れているとはなんたる…。
確認すると、前回は2011年の2月のよう。
中々成長しています。
と言っても比較になりませんねこれでは…
一応、前回の追記の株も今回含まれますが、三本立ての中の一本になっています。
去年綺麗だった葉は全て枯れ落ちていますし。
しかし完全活着して新しい葉が出ているのでもう何も怖くない。
ふう…
しかしこれは活着の段階です。
いわば、ミクロソリウムなどなら一週間~一ヶ月もあれば完了する「活着しました」の確認が今ようやく終わったという段階です。
とんでもない時間がかかりますね。
他のシダなら一年で株分けに入れますがこいつらはいったい何年かかるのやら。
特にこいつらは怖すぎて触る気になれません。根茎が暴れてどうしようもなくなったら手を出しましょうかね…
「人の栽培技術では増殖するまで至らないんじゃないか…?」とか思ってしまいますが、思い返してみれば採取当時も「人の技術では栽培できないのではないか…?」とか思っていた気がするので今回も案外何とかなる気がしています(軽い)
しかし増殖し販売するのはさらにその先に位置します。
生産し、販売することに関しては最強の難易度を誇っているように思います。このコケシノブ科。
採ってくるコスト⇒輸入ダメージのリスク⇒活着率と活着にかかる年数⇒栽培難易度⇒増殖率と増殖にかかる年数⇒売れる割合。どれを見ても凶悪。売れる割合だけヒドイ。
色んなパフォーマンスが異常ですが今日も元気です。
年数はかかりますが環境さえ完成させておけば一切の管理が必要ないので楽ではあります。
…簡単に綺麗に育つ子が人気なのは当然だけれど、攻略難易度が高い方が萌えるって筋金入りのマニアがどこかにいるときっと信じていますから。
例えそれが攻略不可能な子であっても、愛があれば乗り越えられますよね?
ルートがないなら自分で書く。ただそれだけなのです。
…一部のオタクにしかわからない事を云いましたごめんなさい←
つまり育て方がわからない植物だって、栽培不可能と言われていた植物だって、その植物の中でも特にこれだけは無理だろうと思われたこいつらでさえも、愛があれば何とかなるものですねと言う話。
二年越しの活着で得た確信なのです。
by green-2-gleaner
| 2012-03-25 23:46
あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。
by ゆう
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