Boronia pancheri

Boronia pancheri
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ニューカレドニアの河川は特殊で、浸食された岩盤の上を水が流れているようになっている箇所があります。
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砂地とかは特になく、ただ荒々しく剥き出しになった岩の凹凸を縫うように、時には穴をあけて流れ落ちる水の流れ…。中々に魅力的な風景です。
そんな岩盤の割れた隙間やオーバーハングしている側面などに、シダや木本が半ば活着しているような形で生育しています。乾く場所にはさすがに生えていませんので、水しぶきが当たったり、水が流れ込んだりしてほぼ濡れ続けている場所が生育場所。
Boronia pancheriもそのような場所に生育しています。水名が流れる傍の常に濡れ続けている岩盤の隙間に根を下ろし、多肉質っぽさのある可愛らしい小さな葉を密に着けています。

非常に変な渓流木本ですが、種類で言うと、なんとミカン科。ミカンって! そんなのアリかって感じですよね。見た感じ棘とかはないです。

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岩盤の隙間に根を張るため、大事に「掘る」という採取が出来ません。岩を割るわけにも参りませんし、幹をつまんで、引き抜く事しかできません。
上手く砂地や土に生えている株は狙い目ですが、そうでなければ乱暴に引き抜くことになってしまうために、どうしても根が千切れます。

そのため、植え付けもこうして絶対安全ミズゴケ大明神様にお願いする形になっていますが、基本的には根付いてしまえば赤玉であろうと桐生などの砂植えであろうとも大丈夫のはずです。
溶岩石を添えるだけでも、自生地の雰囲気が出て良いかもしれませんね。
川の傍に生えているために、水切れを嫌う可能性がありますし、常に根が濡れていたって平気であるため、安全のために腰水植えにしておくのが良いと思います。勿論ミズゴケ植でずっと腰水にしておくと腐りますので、発根して根が溢れてきたら、用土植えに切り替えるのがよいですね。腰水と言っても水をじゃぶじゃぶ上から与えて、鉢内を常に新鮮な水で満たしてあげてください。

自生地は岩盤剥き出し、直射日光ガンガンの過酷な環境なので、高湿度密閉だと蒸れて落葉したり、間延びして美しい形が崩れたりたりしてしまいます。
そのため、しっかり活着したことを確認したら光を強くしたり、湿度を少し下げていくような順化が必要になります。最終的には温室やワーディアンケースで強い光で育ててあげたいですね。直射日光が勿論良いと思いますが、メタハラの強光線でも良いと思います。
蛍光灯では少し弱いかもしれません。育ちますが、間延びすることが多かったので。

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このような根の状態になってしまうので、2014年に採取した時も結局出品できませんでした。


全く未知の植物で、栽培方法も解らないのに根がこのように不安な状態では出品なんてできない。
せめて栽培できることを確認してからでなくては…という訳で、養生したり様子見したりして、根が十分にある株を少しだけリリースした以外は全部栽培試験に回していました。

このような根の状態でも、腰水にして養生環境に置けば十分栽培できる事も確認できましたし、満を持して出品です。
実生苗は正直現地にたくさん生えていますし、木本の常で、親株になる事はなく枯れていくような場所のものを選べば採取圧による現地のダメージもほぼなくすことができますし、他の植物と違ってそう言った点で気持ちがいいデス。


一応、根が千切れていても栽培できるだろう株を選んでいますが、とにかく心配で心配でたまらない! 絶対枯らしたくない! 初心者なので文章読んでも何だかよく解らない! と言う人は、安全を期すならば根の多い株を選ぶのがベターです。
前述の通り、この種に限らずニューカレドニアの渓流木本は決して個体数は少なくないので、次回も採取してきますし、そうした株の中から根が多い株を選んでいただくのが良いと思います。

非常に魅力的な植物で、腰水がベターで、岩などに生える…映える植物です。
テラリウムなどにしてもきっと格好いいと思いますし、個人的にはそう言う遊び方が出来てほしい。
これから、少しぐらいは注目されたらいいなぁ…なんて。

ニューカレドニア産に限らず、面白い低木も中々良いものですよ。
by green-2-gleaner | 2017-03-18 13:49 | Comments(0)


あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。


by ゆう

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世界中の不思議な植物に興味があります。
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シダ植物コケ植物、草本木本、綺麗な花も不気味な花も、美しい葉も奇妙な葉も、根も葉もない植物も、とにかく変なものなら何でも好きです。
主にコケシノブ科植物を探す中、気になった植物を見つけては一緒に持ち帰り栽培しています。

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