Blechnum obtusatum var francii 2016年3月時点

初めて見つけたのが2014年の5月ですからそろそろ2年が経ちますね。
最初持ち帰った当初は枯らす方も多く、どうなる事かと思いましたが、何とか枯らさず当時の株も順調に栽培できております。現地の環境を直に見ているのですから他の方より上手く育てられなきゃ恥ずかしいのですが…何とか頑張れていますよ。

最近では管理をさらに雑に、緩めにしてみていますが、枯れることなく順調です。
押さえるポイントが解ってきたので、そこをしっかり守れば適当でも十分栽培しうる植物だと感じるようになりました。

今では購入された方の中にも順調に育てられているという話もよく聞きますし、とても良い傾向だと思います。
これから「うちでは簡単に増えるよ? なにこれ難しいの?」みたいな、ボルビやミクロが水槽内で山盛りになっているようにフランシーがモリモリになっているマニアさんが出てくると素晴らしいですね。
次の目標は継続的な増殖! まだまだフランシー栽培ははじまったばかりだ!

という訳で、現状これから新規に始める方に向けて、当方の栽培方法をおさらい。
一年前より少し情報が絞れて来ていると思います。
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小指の爪の先ほどの根茎、根も数本しかない株も、ご覧の通り溶岩石に縛り付け、水中にそのまま沈めているだけで発根、生長を確認しています。

栽培環境を列挙しますと、


照明:LED50Wor蛍光灯多灯
(メタハラ150w等高光量なもの。蛍光灯なら二灯以上。太陽光はとてもよく育つ。
明るい方が生育が早い。
蛍光灯よりLEDを推奨します)

水質:中性
(水道水で特にpH調整はしていません。クリアウォーターです。やや高pHの自生地ですがそれを再現する必要はなさそうです。)

水温:室内無加温
(今年の冬はヒーターなしで越しました。10℃位になっても大丈夫ですが、15℃~28℃がよさそうです。32℃以上の高水温についてはデータ不明。誰か試していますか?)

流水:強い水流は不要。
(以前必要と書きましたが、無くても育ちます。
ただし流れがないと、葉が重なっている場合下葉に光が届かず下葉が枯れます。少し流れがあって葉がそよぐと大丈夫。ボリュームを維持できます。
光が強くても大丈夫。暗い場合は長が少しあると安心かもしれません。
太陽光だと特に光が強く流れが不要のようですが、コケると大変なのでその点はお察しです)

濾過:投げ込み式フィルターで十分

底床:特に不要。水替え時管理しやすいもので
(当方では水替えの頻度が多いと良く育ちます。ソイルだと肥分もありよくそだちそうですが、うちは砂で水替えをしやすくしています)

食害:今の所ヤマトヌマエビでも無問題。魚は不明

肥料:無添加で育ちます。
(ただし水替えが多いからかもしれません。苔が生えると致命的なので無肥料頻繁な水替えで養分を補給していますが、本来肥食いな気がします。コケをはやさない熟練した肥料やりならいい結果が出るのかも…)

植え付け:なしでもOK
(溶岩石にそのまま糸でくくるだけでOK。用土に植えつけた方がいいと書きましたが、水替え時に面倒でした。今では何もせず底に沈めていても枯れませんし発根しますし生長します)


水替え頻度
:週一(当方の場合)

(と言いつつ忙しい時は1カ月に一回だったりもしますが別に枯れません。ただし生長が緩やかになったり、葉の一部が枯れ込んだりとすこし調子が悪くなる気がします。ので頻繁な水替えだとよさそう。
でも安定した水草水槽だと必要ないのかもしれません)

増殖:株や根から子株を吹きます
(たまに枯葉の根元からも吹きます。稀に底に子株が転がっていますが何由来か不明)

水上栽培
:フランシー&レトレシア双方で密閉ケース内で水上栽培しましておりますが水上化しておりません。

同じ葉が萎縮して生えるのみです。次々に葉を出し生長はしていますが水上に適応したようなしっかりした葉は生えていません。引き続き検証します。どうも通常の水上化をするように思えません。
陸上の植物を水中に沈めた時、萎縮した小さな葉がずっと出続ける現象、ありますよね。
あれの逆で、萎縮した葉が出ているように感じます。そもそも水上に合っていない気がします…

以上のような環境で、不注意でのロスト以外の枯れはみておりません。不注意とは、「照明が壊れていた」「ほかのフランシーの葉の陰になっていた」などです。
「鉢植えから抜けて枯れていた」と言うのもあるので、いっそ最初から着生方向でやった方がよさそうです。

当方の感触としてはとても強健な水草です。ホシクサとかクリプトとかの方がよほど大変…

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採取直後の株ではありません。

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子株が吹きます。大きくなってから株分け。

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長く伸びた根は日本で伸びたモノ。つまり元は数本の短い根のみ。この着状態でも植えつけ無し、特に保護なし、沈めているだけで十分生育することが分かりました。

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レトレシアの正体はまだ不明です。フランシーと同一水槽で長く栽培していますが、葉はやはり縮れ葉のまま。得体が知れません。水上葉水中葉の違いではありませんし、環境での一時的変化ではなく、もっと長期の変化のようです。
栽培はフランシーよりも強健。
水上にあげてもオブオブにはなっておりませんから、此奴だけオブオブの水中株…と言う線もなさそうです。


水中シダですが、ミクロなどの様に陰性で大丈夫と言う植物ではなさそうですね。
その辺水草として扱うときに注意が必要と思います。シダ系だから陰になっても大丈夫~と思ってると痛い目を見るかも。
通常のソイルなどを用いた水草水槽ではなく、水草が育ちにくい砂や大磯などでも岩に活着させて活躍しそうな感じです。まぁその辺はミクロなどと同じですが…流木の活着はどうかな…出来るかな。枝につけていますがまだ根が張っておりません。

「何か簡単そうに書いているけれどうちではやっぱり育たねーよ!」と言うかたは、過去の考察を見て検証してみてください。
http://kokeshino.exblog.jp/21483544/
去年の考察です。今となっては不要と思われることも書いていますが、もしかしたら別の方の環境では必要だったりするかもしれませんね。
ナニカ栽培のヒントになれば…と沢山書きなぐっています。
by green-2-gleaner | 2016-03-13 16:43 | フランシー情報 | Comments(12)
Commented by ヒューズ長谷川 at 2016-03-29 22:24 x
こんにちは、いつも勉強させて頂いております。
ちょうどフランシーのこのタイプを水上栽培しようかと考えていた時にこの記事を読み、
思いとどまることができました。
ありがとうございます。

これらとは別のタイプBと呼ばれてるものは普通に水上で育っていたので、
こちらもうまくいくのかなと思ったのですが…
ダメなんですね。

素人考えですが、
オブオブがタイプBを経てタイプAやレトレシアに進化していったのかなと思えば、
進化の過程を目の当たりにしているかのようで心が躍りますね。
実際のところは分かりませんが
Commented by green-2-gleaner at 2016-03-30 23:27
今晩は、コメントありがとうございますね。
水上でも枯れる事はないのですが、同時期同サイズの水中の株がどんどん美しい葉を大きく展開していく傍らでずっと頼りない糸のような新芽を一センチほどの長さで短く吹くだけで、差は歴然だったと思います。
現在複数の新芽を持つ大きな株を思い切って水上にあげてみました。もったいないですが…これで綺麗な葉が展開しないようなら水上化は不合理と判断できるかなぁと…

タイプBと呼ばれるもの、やはり水上管理ができるのですね。
水中でも、水上と同じぐらい美しく育ちますか?
私も一株くらい買って確認してみるべきかと最近思っています。
進化の途上の種類だと面白いですよね。その場合、オブオブともフランシーとも異なる事を証明できると良いのですが…水上で普通に生育するならどちらかと言うとオブオブ寄りな気もします…でもフランシーと呼ぶからにはフランシーであるとする理由があるのでしょうし…。その辺とても気になります。
Commented by ヒューズ長谷川 at 2016-04-01 00:02 x
こんばんは
大抵の水性シダは水上栽培もできるイメージなので、水上の植物を沈めた時と逆のような状態になるとは、珍しく感じます。
糸のような新芽、ちょっと見てみたいですね笑
私はなかなか思い切ったことはできないので、密かに水上化の結末を待たせてもらいます。

タイプBにおいては、水上でも水中でも同じように育っており、水中葉水上葉の区別はないように感じられます。
現在、水上で出た葉は4枚になりました。
この様子だと水上で育ってる株が自生地にもありそうに思えるのですが、どうなのでしょうか。

オブオブ、フランシーとも異なる事を証明するのは一趣味人にはとてもできそうにありませんね…;
が、先駆者のgreen-2-gleanerさんの恩恵にあずかりながら、
この新しい植物について色々考えを巡らせるのは楽しいです。
Commented by green-2-gleaner at 2016-04-06 21:10
糸のような新芽と書くとなんだか変わった葉っぱが出ているように感じるかもですが全然そんなことないので(笑) あ、いかにも萎縮したダメな新芽だ! と言う感じです。写真に撮って出す価値もないと思いました…とは言え載せた方が良かったかもですね。

やはり採取者が一番株数を持っているので、だからこそ限られた数しか持てないマニアさんが出来ない色々な事に挑戦したいと思っています。あれから一週間。水上で管理している株に変化はありません。すぐ乾燥して枯れないのでいいですね。発送などは水なしでも良いカモ…

水上でも普通に生育するなら現地にも普通にありそうですね。私の知る自生地にはありませんが…となると全く違う場所か…

私にもとてもできそうにない事柄ですが…一趣味人の枠を超えてその証明を成してみたいものです。好きになったらとことん! です。 何かわかったらまた報告していきたく思います
。お楽しみに!
Commented at 2016-04-18 18:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2016-04-18 22:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by green-2-gleaner at 2016-04-18 23:05
初めまして、コケシノブログの宇治宮です。
書き込みありがとうございますね。
Blechnum obtusatum var obtusatumは当方で販売しておりますが、当方の株は長らく卸で販売しておりません。ので、今販売株が残っているお店があるのかは不明です。
非常に人気が高く、もう売れ残っていないのではないかと思います…

また、過去に複数回採取しているため、現地の事を考え、現在は採取を控えて増殖株を生産することに注力しております。同じ場所での採取を避けているため、違う場所で見つけた場合は現地の状況を見てある程度採取株を持ち帰る事はありますが、それ以外では年に数十株のみ生産できる株分けによる増殖株をリリースしています。

当方のオークションとBBで半々ぐらいの割合でリリースしています。

狙い目としては、次のニューカレドニア採取が本年の年末になりまして、そこでうまく新しい自生地を見つければまたリリースできると思います(非常に期待が高いので出来るだけ探したいと思っています)
増殖株に関しては生産でき次第小さな株をオークションにて販売しておりますが、すぐにたくさん増やせるわけでは無いので…
胞子増殖も試みておりますが、ようやく前葉体から本葉が出始めたところで、まだしばらくかかりそうです。
暖かくなってどれだけ動きが速くなるかですね。夏終わりで株が完成しているといいのですが、生き物なのでどうなるか解りません。

まず五月のBBには出せません。
恐らくそのうちオークションに出しますが、その際はブログトップの出品案内を書きますのでそれにより告知します。
フランシーは出せますが…こちらはメール取引でも大丈夫です。
大変お待たせして申し訳ございませんが、今しばらくお時間をいただけますと幸いです…

Commented by green-2-gleaner at 2016-04-18 23:26
Blechnum obtusatum var obtusatumを直接コッソリ販売する…なんてことをしてしまうと待ってくださっている方に怒られてしまいますので出来ませんが、フランシーが気になる場合は、いつでもお出しできますのでお好きな時にご連絡いただけますと幸いです
green_green_gleaner@yahoo.co.jp
アドレスはブログ右側、中段位にも記載しております。

なお、まだどういった形にするかは未定なのですが、年末の採取ではある程度平等にobtusatumが希望者の手に届くようにしたいので、事前に購入希望の方にご連絡いただいて、最低でもその人数分だけは確実に持ち帰って個別販売できるようにしようかと考えています。
具体的には未定ですしまだまだ先の話ですが…その際もブログで発表できるようにいたしますので、時々覗いていただけると良いかも知れません。
Commented at 2016-04-19 20:33 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by green-2-gleaner at 2016-04-20 21:37
増殖自体は実は簡単です。大株が一つあれば、調子が良ければ1年に三株ほど子株を吹くので、それを1年ほど培養すれば栽培するのに十分な子株にはなります。

ただ、欲しい方全員分を生産するとなると全然供給が追い付かない…と言うのが現状です。

胞子はとても成長が遅くて成果が得られないので、何かご機嫌の取り方を間違えている気がします。どうすればオブツサタムに喜んでもらえるのか試行錯誤しています…

今年も増殖株はいくつか出せる予定です。現状三株は株分けできたのでこれから大きくしていきます。
しかしやはり少ないのでもう何株か株分けできると良いのですが…
Commented at 2016-04-22 14:23 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by green-2-gleaner at 2016-04-23 19:37
幹から吹いたり、用土の中に潜っている根から吹いていたりと色々ですよ。特に子株を発生させるためにコツがあるのかはわかりませんが、親株の生長点をいじめた時は出やすいですね。(でもそのために親株をいじめる気にはなりませんね…)


あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。


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主にコケシノブ科植物を探す中、気になった植物を見つけては一緒に持ち帰り栽培しています。

面白い植物の記録をたくさん書いていけたらいいなぁ。

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