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Melaleuca brongniartii ニューカレドニア南部

Melaleuca brongniartii
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ニューカレドニアで採取した渓流性木本その②
フトモモ科のメラレウカです。

最近は本当に木本熱が加速しています。
ニューカレドニアに初めて赴いた時、フトモモ科の渓流木本とフィランサスの水中木本を見つけたのを皮切りに、マングローブに興味を抱き、フィカスに惚れ惚れして、ミズマキを見たいと南部に遠征してみればフトモモ科の水好きさをまざまざと目の当たりにしてこのざまです。

たぶんみなさん「どうしてこいつはこんなに熱くなっているんだ?」と思われてそうでひっそりゲッソリですが我ながらいつもの事でしたネ。
流行の対極みたいなところばかり興味を示します。

でもなぁー凄いとおもうんだけどなぁ…
このタイプの植物はもしかすると、テラリウム好きと盆栽好きの両方の素質を持つ人にしか面白さが伝わらないのかも。
片方ではだめなのか。そうなのか。
そんなんばっかり好きになる性質もそろそろ問題なんじゃないかと思いながら。しかしそーゆー感性にこそ、むしろお付き合いいただきたい。
ゆうとはこういう趣味の持ち主なのです。と。

もっと色んな植物を愛そうよ!


ところでこの植物の紹介。
何だか松の子供みたいな姿ですが、葉はやや薄っぺらいです。被子植物なんで針葉樹ではありません。
しかしその針葉樹っぽさが素敵。
オセアニア圏の樹木は、砂塵に晒されたような乾いた涼やかな雰囲気が素敵です。
ただのイメージですけどね。
ユーカリもフトモモ科なわけで、オセアニア圏の樹木の雰囲気の代表はフトモモ科と言っていいような…
しかしイメージの源泉がユーカリなのでどうしても乾燥地を想起してしまいます。
wikiとかで見たら日本で見かけるユーカリとかフトモモ科はやっぱり湿地性のものが多いと書かれているし、今更になってその辺の固定観念が塗り替えられて植物はやっぱホント面白い!
ユーカリって効率よく雨を根元に落とすためにあんなブレードみたいな葉をしているとかいやいや強烈な太陽光から身を守るためだとか色々聞いてて「とにかく乾燥地の植物なんだ」と言うイメージしかなかったんだよね…
それにその形状。水の流れに逆らわない葉の着き方は確かに渓流植物の特徴でもある。
乾燥に耐える形状と流水に耐える形状が似通うって言うのも面白いね。
フトモモ科の面白さに順調に引き込まれつつあります。

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この形状で既で鼻血もの…

何だかユッカを極小にしたような姿ですね。
赤茶けた幹が、異国の雰囲気をより強くしています。
葉もただの緑と言うにはどうも雰囲気が異なる感じ。

このサイズでこれだけ味わいのある樹と言うのも面白いのではないでしょうか。
オマケに渓流に産ずる事もあり、このサイズにして天然自然に良い曲をした幹が多いこともまたポイント高し。
お日様がガンガンに当たる河川の小滝や段差なんかで、水しぶきがかかる場所の岩の隙間などによく生えて、水好き。
なんせお日様がガンガンに当たるわけです。
砂なんてない。全部岩盤なわけです。
あるとすれば塗りたくられたような泥のみ。
そこに生えるということはイコール、乾くか、水浸しか。
そう言う極端な環境で、しかも木本。長く生き続けるには、その場で起こりうる極端~極端に耐えなきゃならないということで、これが強くないわけがない。
一つ分からないのは増殖かな。挿し木するにもどこを切っていいか迷う。

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ううむ…しかし、最高だ…
現地では泥を浴びて赤茶けた葉っぱをしていて、これまた渋い。
日本で育てていればそれは無くなるわけだけど、

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緑になってもこの美しさ。
半端じゃない。
これもどうせ根付いてしまえば根元で切戻して子株を吹かすことができると思うけれど、まあちょっと剪定はしにくそう。
松ほどうるさくはなさそうだけれどね。試してみないと…

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ちなみに、落ちた葉は普通に管理したが為。
腰水にしなかったものは皆こうなった。
慌て腰水にすると落葉が止まったあたり、非常に現金だと思う。
水切れしたから枯れました、ではないあたりがこれまた強健そう。

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しかしこいつはちょっと大きくなる。
最大は一メーターを超えるから、ほっといても巨大化しないという事ではない。
流石に手は入れないとダメだと思う。
でもぶっちゃけツルアダンの方がよっぽど巨大化するんだけどな…アルディシアだって最大を考えると化け物だし。
普通に育ててたらそこまで大きくならないし、意地でも大きくしてやろうとしても育たないし、もし仮に育ったとしても何十年後だし、そんなことはある程度実感としてもうあるはずで、下手な木本より、むしろサトイモの方が圧倒的に早く巨大化するくらいで…そう考えるとどうしてこいつらが躊躇されるのか全く理解できない。
未知故の躊躇なのか…うーん、でもそれってマニアじゃないよな…

…いや、私の発信力不足だと言われればそれまでだけど(爆)

しかし、マングローブもあれだけ大流行した割に観葉でも園芸でもアクアでも殆ど定着しなかったことを考えると、この手の「水系の木本」は流行り難い″何か″があるのかもしれない。
マングローブで大失敗したが故のジンクスなのか、それとももっと直接的な何か理由があるのか。
幽谷深山。木と、岩と、滝。それを模したテラリウムなんてたくさん作られてそうなものなのに、それを作るために何か試行錯誤がされてそうなものなのに、全くと言っていいほど見ない事には何かワケがあるのだろうか。
全て何か、一つに連なる理由でもあるのだろうか。
わからない。
でも殆ど誰もやっていないなら、私の出番だよねー。

マングローブは、「水にさしておけば簡単に育ちますよ!」で流行して。
「ただし冬場も20℃以上、25℃ぐらい保たないと育たないけれど」を知らないままに、全滅。
のコンボで完全壊滅したようなものだけど。
ティランジアと同じね。
でもここでティランジアのように盛り返さなかったのはなぜだろう?

この辺の陥穽に、凄く惹かれる。
何というか、死角。
開発途上で放棄されたゴーストタウンのような、
花開く事かなわず枯れた蕾のような。
そう。
得てしてこーゆー場所から、とんでもない輝きが生まれたりする。
そこにはないと決めつけて見ようともしなかった場所に大切な宝物がある。
うーん、わくわくする。

…いつか開くかも知れない渓流植物専門店の植物リストにメモしておこう(笑)

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どれくらい水好きかって言うと、これくらい。
鉢を全部ドボンしても大丈夫。
流石に株が全部沈んだら無理じゃないかな? とは思うけれど、これくらいなら十分安心。
でもこれって実は普通じゃない。
川沿いの崖に生えた樹が、長い年月をかけて根が裸出したり、川に根を下ろしたみたいになっているのとはわけが違う。その程度ならどんな樹木でもありうるけれど…株元まで水に浸って大丈夫と言うのは意外に少ない。ガジュマルとかは意外に行けたりするけれど。「根が水源に到達する」のは樹木としてそれほど奇妙な事ではないから…ただ株元までとなると、これは相当種類は少ない。

何より「本来陸上に生えるものがたまたま水際に生えて、たまたま生き残った」のではなく「そもそも水際や、水に沈んでしまう場所に生える」と言うのがぶっ飛んでる。
しかし現地写真で証明できないのがつらいな…
まさに水中から生えている株も少なからずあったのにそれを少ししか撮影してこなかったのはまったくの不覚と言わざるを得ない。

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やばいなぁ…たまんないなぁ…

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こんな捩じれた幹をテラに取り入れられたら最高なんだけどなぁ。

ひとまずは増殖させて、栽培とか、管理とかの雰囲気をつかむとして、
別に流行らなくてもいいけれど、せめてちょっとは、共感できる仲間が出来たらいいな。
by green-2-gleaner | 2012-06-01 20:45


あの日見たシダの名前を僕達はまだ知らない。


by ゆう

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